今回製材したのは、りんご農家さんに分けてもらったりんごの木です。
果樹の木を扱うのはあまり多くないのですが、ずっと気になっていたので今回試してみました。

🌳 りんごの木の基本情報
- 科属:バラ科リンゴ属
- 分布:日本、ヨーロッパ、中央アジアなど
- 比重:0.65〜0.80程度
- 木質:やや硬めで緻密、割れにくい
- 加工性:良好(削ると甘い香りがする)
- 用途:クラフト、小物、器、楽器の部材など
りんごの木は市場ではほとんど流通しておらず、果樹農家や伐採現場などでしか手に入らない貴重な木材です。
見た目や質感は桜や梅に近く、しっとりとした手触りと、柔らかな赤みが特徴です。

🪵 製材の様子
最初に丸太を見たときは、表面がゴツゴツしていて一見地味でした。
ですが、バンドソーで挽いてみると中から鮮やかな赤みを帯びた木目が現れました。
まるでりんごの果実のような色合いです。
板に挽いてみると、木目の流れがとても美しく、
光の角度によって表情が変わります。
加工中はほんのりと甘い香りが漂い、作業していても心地よい気分になりました。

🤖 りんごの木でつくった作品
試しに、小さな木のロボットを作ってみました。
木肌のなめらかさと赤みのある色が相まって、温かみのある表情に仕上がりました。
果樹の木特有のしっとりとした質感が、作品にも優しさを与えてくれます。


🍏 まとめ
りんごの木は、流通が少ないけれどとても魅力的な木です。
香り、手触り、木目、どれをとっても個性的で、
「果樹ならではの生命力」を感じさせてくれます。
製材していて、木の中にも“果実のぬくもり”が残っているような気がしました。
また機会があれば、他の果樹(梅・柿・桃など)も製材してみたいと思います。

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