🌳 タイサンボクを加工してみた

2025.10.26

タイサンボク(泰山木・Magnolia grandiflora)は、モクレン科の常緑高木です。

白く大きな花を咲かせ、庭木としても人気がありますが、木材としてもなかなか魅力的な性質を持っています。

今回は伐採したタイサンボクの丸太を、実際に加工してみました。


1️⃣ 加工前の丸太と葉っぱ

こちらがタイサンボクの樹皮です。

樹皮は灰褐色で厚みがあり、少しコルクのような感触。

📷(丸太・樹皮)

  • 分布:本州南部~九州(庭木として全国に分布)
  • 比重:約0.5(やや軽め)これはデータがなく分かりませんがこの当たりだと考えます。
  • 材色:淡黄白~淡褐色
  • 特徴:割れにくく粘りがある・木理はやや交錯
  • 用途:家具材・彫刻材・器物材・内装材など

2️⃣ 木目を見る 小口面

丸鋸で輪切りにしてみると、年輪は比較的はっきり。

散孔材で、導管は小さく均一に分布しています。

やや粘りのある感触で、切削時に「すこし軽いな」と感じる材です。

📷(断面アップ写真)


3️⃣ 板に加工してみる

板に製材してみると、しっとりとした光沢のある肌が現れました。

木理は交錯しており、場所によって木目が少しうねるように現れます。

乾燥が進むとやや赤みが落ち着き、淡いクリーム色の穏やかなトーンになります。

📷(製材後の板写真)


4️⃣ 作品にしてみた

今回はこのタイサンボクを使って、小型の「くだらないロボ」を作ってみました。

切削時は少し粘りを感じるものの、刃の通りは安定しており、欠けも少ない。

塗装をすると、やや黄味がかった木肌が深みを増し、独特の落ち着いた表情になります。

📷(完成作品の写真)

塗装前

塗装後

5️⃣ 触って感じた印象

タイサンボクは、ホオノキほど柔らかくはないものの、程よい粘りと手触りの良さが特徴。

乾燥時の狂いも少なく、彫刻や器づくりにも十分使えそうです。

香りはほとんど感じませんが、手に取ると「やや軽くてで静かな木」という印象を受けます。

木肌のしっとりとした質感が、個人的にはとても好みの材でした。


🎥 加工の様子は動画でも紹介しています。

▶ タイサンボクを加工してみた

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