🌳 クヌギの木を製材してみた
2025.12•8

今回は、日本の里山を代表する広葉樹「クヌギ(椚)」を伐って、割って、削って、そして加工してみました。
しいたけ原木として有名な木ですが、材として触れてみると“ナラともカシワとも違う”独特の手触りや質感があって、とても面白い木でした。
🍃 クヌギってどんな木?
| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 科名 | ブナ科(Fagaceae) |
| 属名 | コナラ属(Quercus) |
| 学名 | Quercus acutissima |
| 分布 | 本州〜九州の里山に広く分布 |
| 樹形 | 落葉高木(15〜20m) |
| 比重 | 約0.70〜0.80(重く、かなり堅い) |
| 材質 | 環孔材(道管がはっきり出る) |
クヌギは幹が太く、樹皮は深い溝が縦に入ってゴツゴツしています。
あの“和の里山の匂い”は、だいたいこのクヌギかコナラ。
木材としてはとても堅く、重く、強度も高いので、昔から炭焼きや農具の柄などにもよく使われてきました。

🪵 クヌギ材の特徴
今回伐ったクヌギの木口を見ると——
- 年輪がくっきりはっきりしている
- 道管(導管)が太く、環孔材らしい力強い表情
- 心材はやや黄色味のある褐色
- 辺材は白く、境界がわかりやすい
- とにかく密度が高く、持つと「重い」
環孔材の中でもクヌギは特に“存在感のある木口の模様”が出やすく、加工するとその導管の粒がレース模様のように浮き上がります。

🔧 割ってみた・削ってみた
斧で割ると、繊維が強くて粘りがあるのがよくわかります。
コナラよりも若干粘りが強い感覚。
削ってみると…
- 堅いけど、刃物がしっかり切れていれば素直に入る
- 逆目は出にくい
- 表面はザラつきが出やすく、サンドペーパーで整えたくなる
- 木口面は導管が大きいので、加工すると模様が非常に綺麗
🍩 木口を使って レンコン を作ってみた
クヌギの木口面があまりに美しかったので、今回は木口で レンコンを作ってみました。
- 穴を開けると導管の粒が立体的に浮かび上がる
- 木口の模様がそのまま“デザイン” になる
- 思ったより堅くて、少し焦げ目が出るくらい抵抗がある
- オイルを塗ると模様がさらに際立つ
特にクヌギの木口は、ただ削るだけで“和の工芸品のような表情”が出るのが魅力。
レンコンのように穴を開けると、中の導管の粒子が自然の模様として現れ、どこか機械部品のようでもあり、宇宙っぽくもあり、とても面白い。

🌳 樹皮の存在感
クヌギの樹皮は分厚く、深い割れが特徴。
触るとまるで岩の表面のようで、ただの丸太でも迫力があります。

🌿 おわりに
クヌギはただ堅いだけではなく、
- 粘りがあって割りやすい
- 木口の模様が極めて美しい
- 加工すると“導管の世界”が現れる
- 里山の香りがする
そんな魅力のある木でした。
今後はこのクヌギ材で、木口を活かしたコースター、丸パーツ、ロボットシリーズの部品なども作っていきたいと思います。
木と向き合うと、その木が育った時間や環境まで感じられる。
クヌギはまさに“里山の歴史を削っている”ような気持ちになる木でした。

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