サルスベリを製材してみた!木の特徴と加工体験

木の話

滑らかな木肌は猿も滑る?サルスベリとは

サルスベリ(百日紅)は、ミソハギ科サルスベリ属の木で、中国原産の庭木として知られています。  よく街路樹で見かけます。またお墓の近くなどに植えられていることが多いです。花は白やピンクと色も豊富で綺麗です。名前の由来は、滑らかな樹皮が猿も滑るほど滑りやすいことからきています。また、「百日紅」と書く理由は、夏の間3か月以上も鮮やかな花を咲かせ続ける特徴に由来します。

日本では本州以南で多く見られ、庭木や公園樹として植えられてきました。一部、形の良いものは床柱として使われることもありますが、木材としての利用は非常に少なく、木材データはほとんど存在しません。それでも、その鮮やかな材色と硬さから、木口彫刻などには適していると言われています。個人的には独楽の材料に使用するといいと思います。また下の画像であるように百日紅は瘤ができやすいので、変わった作品を作るには良さそうです。

サルスベリの基本情報

分類: ミソハギ科サルスベリ属(散孔材)

心材の色: 薄緑がかった乳白色

辺材の色: 乳白色

心・辺材境界: 明瞭

斑の模様: 不明瞭

硬さ: 硬質材

腐食耐久性: 強い

加工性:

• 鋸挽き: 容易

• 鉋掛け: 容易

• 接着性: 良好

• 乾燥性: 強い

木材の質感や色合いは、ツバキやリョウブに似ており、加工や乾燥のしやすさが特徴です。

サルスベリを製材してみた!その過程を紹介

今回、庭木として育っていたサルスベリを製材することに挑戦しました。サルスベリは一般的に木材として使われることが少ないため、加工した際の特徴を探りながら進めてみました。

1. 木を切り出す

伐採したサルスベリを確認すると、独特の滑らかな樹皮が目を引きました。滑らかな手触りはそのままに、幹の形状は少し個性的な節が多いのが印象的でした。

2. 製材の工程

鋸で切断すると、心材と辺材のコントラストが明瞭で、薄緑がかった乳白色の心材がとても美しいです。製材自体は硬質材であるものの、加工しやすいです。

3. 木肌の観察

製材後、磨いた木肌は滑らかで美しい光沢を放ちます。この質感は、彫刻や小物づくりに非常に向いていると感じました。特に、木口彫刻を試したところ、木目が細かいため繊細な仕上がりが可能です。

サルスベリ材の可能性と活用法

今回製材したサルスベリは、以下のような特徴が確認できました。

硬さと滑らかさ: 加工の際には硬質材特有のしっかりとした感触がありつつ、仕上がりは滑らか。

美しい材色: 乳白色に薄緑が差し込むような心材の色合いは、独特の存在感があります。

用途: 木口彫刻や小型の彫刻作品、アクセサリー、小物入れなどに適していると思われます。

特に、この木材で作るアート作品や工芸品は、他の一般的な木材とは異なる味わいを持つ仕上がりが期待できます。

YouTube動画を公開しました!

製材の様子を動画にまとめましたので、ぜひご覧ください!動画では、伐採から製材、木肌の観察までを詳しく紹介しています。

動画リンクはこちら: サルスベリを製材してみた

まとめ

サルスベリは木材としての利用が少ないものの、今回の製材を通じてその可能性を実感しました。硬さと美しさを兼ね備えたサルスベリは、彫刻や小物づくりの素材として注目に値します。

次回は、このサルスベリ材を使って具体的な作品を制作してみたいと思います!

サルスベリを使ったアイデアや感想など、ぜひコメントで教えてください!

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