「桑の木を製材してみた」

木の話

今日は桑の木を製材してみました。桑は日本各地に自生する落葉広葉樹で、硬く耐久性が高い木材として古くからさまざまな用途に利用されてきました。特に工芸品や家具、建築装飾材などで、その美しい木目と色味が珍重されています。今回使用した木材は、近所で伐採したヤマグワで、加工中にもその特性を感じることができました。

伐採した桑の木について

今回伐採した桑の木は、直径約80センチcm、樹齢40年ぐらいです。表面には苔がついており、湿気を感じる状態でしたが、内部はしっかりとした質感で虫食いなどの損傷もほとんどありませんでした。桑の木特有の硬さと美しい木目が確認でき、加工後の仕上がりが楽しみな木材でした。

桑の木

桑の木の基本情報

別名:クワ

学名Morus australis (または M. bombycis)

科名:クワ科/落葉広葉樹(環孔材)

分布:北海道、本州、伊豆諸島、四国

比重:0.62

特徴

桑の木は硬く、重みのある木材で、心材は加工直後に緑褐色をしており、時間とともに金褐色から焦げ茶色へと変化します。辺材は黄白色で、心材との境目が明瞭です。この美しい木目と色の変化が、工芸品や楽器(琵琶など)、茶道具、建築装飾材などに利用される理由です。                  以前、桑の木でコップを作ったのですが、桑の木でできたコップで日本酒を飲んでみるとかなり味が変わります。

桑の葉っぱ

製材の様子

チェーンソーを使い、適切なサイズにカットした後、製材機で板状に加工しました。桑の木は硬いため、刃に負荷がかかる感覚がありましたが、切断面に現れる鮮やかな黄金色の木肌が印象的でした。木目がしっかりしており、加工後も仕上がりが期待できそうです。

その他

桑の木を切ると白い樹液が出ます。

桑(クワ)の木は、ラテックス(乳白色の樹液)を多く含む樹種として知られています。この液体は、木の内部で栄養や水分を運搬する役割を持っており、切断するとそれが滲み出てきます。ネバネバがすごいので手につくと厄介です笑

活用予定

今回製材した桑の木は、乾燥させた後に小物類や装飾品として加工予定です。たとえば、小箱やアクセサリー、または装飾用のプレートにする計画です。乾燥を経て色味が深まることで、さらに魅力的な作品になると期待しています。

桑の木の硬さと美しさは、多くの可能性を秘めています。今回の製材の様子や木目の魅力を動画にも記録していますので、後日公開予定です。ぜひお楽しみに!

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